歩み

私にウンザリして、音信不通の彼から
1ヶ月半ぶり連絡があった。
ランチなら会えるって。
ついつい、ガッツポーズ(笑)


毎年12月は、デートに不向き。
彼は忘年会三昧、私は仕事で疲労困憊。
そんな中、時間を作ってくれるなら、
私だってその時間は死守したい。


なのに、彼に会いに行く電車のなかで、
緊急招集会議。電車も途中下車(笑)

恐怖の至急案件キラーパスが飛んできた。


彼を待つ間、スタバで必死にPCを激打し続けて、
隣のお姉さんは迷惑そうな顔で席を移っていった。
今日中って間に合うか?
もうなんでこんなバタバタなのよーーー


泣きそうにオタオタしてる時、彼が現れた(≧∀≦)
さっきまでのピンチはすっかり忘却の彼方、
彼とケンカしてたことさえ吹っ飛んだ。
なんで、彼と会うのってこんな嬉しいの!!


彼はあまりのリセットぶりに呆れていた。
話し合うことは何もなしか?って渋い顔。
嬉しくて、我慢できなくて、喜んじゃう…
ごめんなさい。
やっぱり、嬉しくて仕方ないもん。


彼は、私と離れてる間も、二人で出かけた場所が
ドラマに出てきたりすると、私を思い出すって。
そんな簡単に忘れるわけないだろって。
なのにどうしてそんな不貞腐れるんだ?って。


会いたいのに会えないからに決まっている(笑)


子供の頃みたいに、明日も遊ぼう、明後日も遊ぼう、
冬休みは朝から遊ぼう!ってできたらいいのに。


もう子供じゃないから、ただ会いたい!じゃなくて、
彼が「おぉ!」って湧く提案をしてくれって。


ここ!!!
超超超大事ポイントだよね、提案力。
彼みたいに、提案命の人にはなおさら。
私が会いたいっていうだけで、会ったら何するか、
どこ行くかを彼が考えてばっかりだと、
そりゃ包容力満タンの彼だってウンザリするよ。


彼みたいにプロフェッショナルな提案は、
もちろんできなくていいって。
けど、何かしらあるだろって。
ここ、超make senseでスーパーagreeした。


彼は私の子供っぷりに、とても歩み寄って、
たくさん我慢したり譲ったりしてくれてたはず。


私もプロフェッショナルな彼に歩み寄って、
たくさん提案しようと思った。
彼、大丈夫かな。
私の提案、大丈夫かな。。。
スペインとか言ったら、黙殺よね(笑)


つい、大丈夫かなって、不安になるけど、
私が想像してるよりずっと彼のキャパは広い。
長年彼と付き合って、彼のことをたくさん知ったし、
彼はすごく大きいから、安心しようと思う。


なんて、とろけてるのも束の間、戻らなくちゃ。
コーヒー屋さんで立ち上がったら、彼も立った。
背が高くてカッコいい。
見上げたら、ギュウしてくれた。
またな、ってチュウも。やーん…(//∇//)


嬉しすぎて、激打パワー全開で全集中。
気付いたらオフィスの外は真っ暗で、
人もまばらになっていた。




SugLawd Familiar, CHICO CARLITO, Awich - LONGINESS REMIX

雨女



順番を飛ばしていた。

これが最後の日。


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最終日、彼が朝会議の間、爆買いしたくて、

シャキーンとベッドから抜け出した。


一人で初外出だから、迷いそうで心細い。

とは言え子供じゃないし、地図もある。

野生の勘を頼りに、目的地までダッシュ(雨だから)。

あっという間にカゴいっぱいのお買い物。

朝からシトシト雨が降っていて、とても肌寒い。

寝不足&朝会議の彼に、温かいコーヒーのお土産。


彼の顔をみてホッとしたのもつかの間、

「腹減った、何食べる?」って、また例の。

私のことを子供か?って言うけど、あなたです…


午後は美容デー。

ずっと前から彼が予約してくれていたところ。

まずはランチをしようと、慌ただしくタクシー。


雨はさらに強くなっていて、どしゃ降り。

タクシーが冷え冷えで、彼の手をホカロンに。


彼の、高校同窓会の準備の話も、

下級生に告白されてその子と付き合った話も、

私が彼と同じ高校生だったら、

1年生から付き合って卒業して、大学も、

社会人も、ずっと付き合って結婚する。


なんでこんなに彼がいいのか、わからない。

彼と一緒にいると、自分のことも大好きになる。

彼と一緒なら、何でもできるし、どこでも行ける。

そんな風に思うんだ。


ランチはサラリーマンの人でいっぱいだった。

石焼きビビンバを彼のと交換しながら完食。

ご馳走さまのあとで外に出ると、雨がやんでる。

このタイミングでどしゃ降りが止むって!!!

晴れ男と手を繋いで、最後の散歩。

何もいらないの。贅沢すぎる時間富豪。


それで、その後の治療は激痛だった。

私は涙がポロポロ出てドクターに笑われて、

隣で痛みに耐えてる彼の腹式呼吸も聞こえてきて、

泣きながら笑った。


痛いのも辛かったけど、その後は一日中、

ノーメイクで過ごさなくちゃダメなんだって。

最後に見せる顔がダウンタイム中のすっぴん(涙)

仕方なし。


さて、ご褒美は甘いケーキとコーヒー。

レジに立ってる彼を、目に焼き付ける。

心の中では、バイバイするのイヤイヤイヤ。


彼にケーキをあーんってした。

てんこ盛りに、次から次にどんどん詰め込む。


結婚式のファーストバイトみたい?って聞いたら、

それならでかい塊を思いきり詰め込むよって。


それを今してるのに、彼は気付いてないみたい(笑)


彼が塊を飲み込む前にもう次をスタンバイ。

彼がものすごーく甘い気持ちになりますように。


空港に行くタクシーには私だけが乗った。

最後にようやく、久しぶりの太陽と真っ青な空。


一人で乗った飛行機の窓から夕陽が差し込んでた。

寂しくなっちゃったから、小さな声で、

必勝マントラを呟く。


彼は私がいなくなってさみしいって言うけど、

私のほうがもっとさみしいもん。


こんなにたくさん一緒に過ごして、

楽しいことがたくさんあって、

明日からいつもの毎日に戻れるかしら。


ありがとう。