Hello again

彼は拠点を移していて、
会うといっても、簡単じゃない。
彼の仕事の後、ディナーと
次の朝まで一緒にいてくれるって。
嬉しいけど、いきなりそんな長時間…


やっぱり私といるとイライラするって、
夜の街で置いていかれたらどうしよう、
眠る時も別々がいいのかなって、
再び不安がぐるぐると(笑)


当日、やたら広いホテルの部屋で彼を待つ。
この時の緊張は、筆舌に尽くしがたいほど。


もうすぐ着くっていう彼の連絡で、
深呼吸したくても息が苦しい。
現れた彼の、笑ってない顔を見て、
かっこいいってニヤリとしそうなのを隠す。
ギュウってするのは封印した。


まずは謝って、それから。


彼は私のこと、好きじゃないわけじゃないって
言っていた(→遠回し)。
だけど、やり直すって決めたからって、
その日からいきなり以前みたいに好きだって
気持ちが跳ね上がるわけないだろ、
私への評価は下がったままだって。


それを聞いて、背中がひんやりした。
だけど、彼の気持ちは彼のもの。


私が、彼とは別のことで、不安や怒りや悲しみや
そういうのでいっぱいになっていたとき、
彼は新しい事業でものすごく忙しくて、
キラキラ華やいで見えて、彼を遠くに感じた。
自分がすごく情けなく思えて、
とても彼には打ち明けられなかった。


それを話したら、彼は、
「そんなの関係ない。俺に相談しろよ」って。


広くて大きなベッド。
少し離れて寝転んだまま、話をしていた。
私たちの間には、シーツや枕が重なっていて、
彼がどんな顔して話してるか見えなかった。


私は彼と、愛し合っていたい。
楽しいことも気持ちいいことも彼がいい。
だけどこれからは、それだけじゃなくて、
人間同士の、肩を貸し合うような、
そういう風にもなれたらいいなと思う。


ま、実際はこんなしっかり話せなかったけども。
私のつたない話を真剣に聞いてくれた彼。


彼はぽそっと、
「俺が大人になるしかないか…」って。


私の子供っぽさは、彼のイライラの根源。
それなのに。
嬉しくて、しかと胸に刻みましたぞ。
何とぞ、宜しくお願い申し上げまする(≧∀≦)


いつの間にか外は真っ暗。
素敵なディナーを予約してくれていた。
久しぶりに彼と、夜の街を歩くの。





Tangled - I See the Light (HD)