パズル

スタバで彼を見上げた時、結構見上げて、

あれ、こんなに背が高かったっけ?って、

そんなこと思うくらい、ひさしぶり。


長い行列に彼が並んでくれてるのが、

コーヒーゲットに並んでくれたりするんだなって、

だけど、「あっちで待ってて」って、

やっと会えたのに、すぐにもう離ればなれ。

スタバよ、混むな。


会ってない間、ケンカを何度かして、

会うのは気まずいかもと思ったりしたくせに、

あっという間に、片時も離れたくない。


彼に慣れるまで、いつも少し時間が必要だけど、

今回はパズルだから。

パズルに集中してたら、緊張も忘れてた。


集中も高まって、黙々としばらく経った頃。


「腕に胸が当たって、集中できないんだけど」


突然の彼からのクレーム(笑)

集中しすぎて、気付いてなかった。

そんなことなら、ずっと気になったまま、

ずっとずっとモンモンしていてほしい。


だんだん外は暗くなって、いい感じ。

彼のモンモンの実も熟したかしら…

どうしよう、ドキドキする。


けど、そんな時に限って、鳴り響く私の腹減り。

大きな音でギュルギュルと。

せっかく、これからという時に。


「何食べたい?ちょっと早いけどご飯行くか」


ってホラ、またビッグチャンスを逃したよ。


空腹のほうが、燃え上がるらしいよ。

今ならすごくなっちゃいそうよ。


これらは全て心の声。

彼には言えない。


彼はすっかりご飯モード。

立ち上がって、今にも歩き出す。


ねえ、こういう時、本当にどうしたらいいの。

The way you are

サウナだけに当然、汗だくになってしまった。

お腹もペコペコ。


彼に会うから、しっかりメイクしてたのに、

髪だって久しぶりに巻いてたのに、

ディナー前に全て汗で流れ落ちた→想定外。

可愛いって思って欲しかったけど、

おいしくビール飲めそうだし、やむなし。


予約してくれたのは、焼鳥屋さん。

だけど、焼鳥と聞いて思い浮かぶやつと違うの。

すごくオシャレなカウンターなの。


お祝いだからって、シャンパンボトル!!

お気に入りの銘柄なんだって。

チェイサーにビール…

また彼とお祝いできるようになった。

例の元カノの話もちゃんと聞けるようになった。

今夜も相変わらずフラフラです。


帰り道、20代の頃に彼が働いてたビルを見つけた。


「あの角の窓あるだろ?ちょうどあの辺が

大きな会議室だったんだよ。夜、仕事辞めたいって

同期の子の話を聞いてたら、なんとなくキスして、

そのまま会議室で×××××」


えーーーーー!!

いつもなら、ヤキモチが炸裂するそんな話も、

この場所の出来事だと、ホントに武勇伝すぎる。

20代にしてビジネスマンの頂点を極めたね(笑)

横断歩道を渡りながら、「彼すごいでしょー」って

思いきり笑いたくなった。

手を繋いで夜風に揺れて、最高だった。


その後、行ってみたかった念願のバーへ。

結構人が入っていて、だんだん賑やかな夜が

街に戻ってきてるんだな。


こんなバーに彼と来たかったの。

薄暗くて、スパイ映画に出てきそう。

彼と過ごす夜は、大人の世界でワクワクする。

カッコよくカクテル飲んで過ごしたいのに、

モヒートがグルグルまわる。


彼が、「帰るか」って。

まだいたいけど、もう飲めない。


もっとお酒に強くなりたい。

そして彼を誘惑したい。

大人の夜。