D-3 AM

朝、電話会議してる声がうっすら聞こえた。

憧れのサンデーモーニング。

外は雪。

一人で起きた。


朝一でスノーボード。

こうなったら、まだ誰も滑っていない

一番の雪をなぞろう。

My fingers trace your every outline.

私のサンデーモーニングはそんな感じ。


彼は今日も考えながら滑っている。

響いたのは、「いつもと違うことをするのは

脳の刺激になる」って言ったこと。

その通りだと思った。

スノーボードって、日常と視野が全然違う。

そういう事を端的に言葉にできるところ、

スマートで憧れる。


一日ですっかりゲレンデの地図をマスターした

彼は、もう地図を見なくても迷わない。

時間も正確。

自分の滑りに集中しつつ、その後のことも、

私の事も考えてくれていたのに。


私は、新雪に自分の滑り跡をつけることに夢中。

今日帰るのに、時間も忘れて滑ってた。

ただでさえ仕事で大変な彼。

なのに私までおんぶに抱っこでどうする…


ランチは生まれて初めてのスープカレー。

張り切って3カラにしたら、辛すぎて咳込んだ。

久しぶりに元カノの名前が出た(笑)

彼と前に旅行に行った時、

元カノはとても人間ができた素晴らしい人だった

って話を帰りの新幹線で聞いて、

その名前を彼から聞くたび、私は自分の

子供っぽさが気になっちゃう。


「私と別れても、そんな風になる?」って

聞いたら、余裕の顔で

「試してみるか?」って。


私と別れても、きっと彼は元気いっぱいで

仕事してる。

だって、その時に沢山悲しんで色々考えて、

もう一度立ち上がって、今があるんだもん。

二度とそんな風にならないと思う。


もしも、私と別れる日が来たら、

私は彼の心に何も傷を残したくない。

次の彼女に、前の彼女はどんな人?って

聞かれたら、子供っぽかった、って言うかな。

でも、それだけで十分。


ずっと死ぬまで、幸せでいてほしい。

できれば私と一緒に。

私とじゃなくても、幸せでいてほしい。


今夜はご馳走だから。

ビールは我慢して、夜に備えたんだよね。