Clarity

彼と仲直りの当日、さっそくあるコトを頼まれた。
もしかして、そのために仲直りするのかなって
チラっと思って、首を振った。


髪の毛のこと怒らず、
その上さらに彼のことを手伝ったら、
まるで彼とその女の人が会えるように、
私が応援するみたいで悔しくて、
「浮気してる人なんて知らないよ」って涙が出た。
彼は、「あー、ブスだな」って言いながら、
ティッシュで私の涙を拭いた。


でも今回はいったん、そういうの全部オフにして、
飄々として見えるけど、本当は不安だってあるはずの
彼の心が少しでも軽くなったらいいなと思ったから。
彼には、守らなきゃいけないものがあるから、
それを彼がちゃんと守れるように、
私は協力しようと、自分で決めた。


もしも彼の本心が、冒頭のようなズルいものだったと
しても、今回は、それでいいやって。


それで、また別の日の電話で彼に、
「もう仕事は手伝わない」ってはっきり言った。
彼は怒るかも、私がもう役に立たないと分かれば、
面倒くさいし、もういらないって思うかな、
それならそれで、仕方ない。


そしたら、彼は「わかった」ってあっさりと。
お互い面倒なことになるから、そのほうがいいなって。


あれ?
やっぱり、私の考えすぎだったって、
彼は、ちゃんと私とやり直そうと思ったんだって
嬉しかった。


だけど、また。


私が勝手に妄想しない方法で、
何とかできないかって言った。
彼は、色々とうやむやにしておけば、
私が彼を好きだから、
結局やるって思ったかな。


彼はヒリヒリ痛い。