エスケイプ
外は陽射しが暖かそう。
ふと、彼の大きなリュックを背負った姿を
思い出す。
あの日も太陽はポカポカで、桜がきれいだった。
覚悟を決めて復帰したはずだけど、
プレッシャーが大きくて、緊張ばかりで、
その決心はグラグラ揺らぐ。
これでほんとに良かったのか。
彼は、焦って右往左往してる私を
この世に繋ぐ大きな岩。
会いたいよ。
どこでもドアがあればいいのに。
彼はきっと慌てない。
彼はきっとビビらない。
ホントはわからないけど。
日差しを見て、彼のこと思い出したら、
久しぶりにランチを食べる気力がわいた。
パスタを茹でてる間にブログを書いてるの。
キッチンで彼が思いきりパスタを曲げて、
小さな鍋で茹でたのを見て。
そんな風に茹でるなんて知らなかったから(笑)
今日も彼の真似をして小さな鍋でパスタを茹でる。
今日も彼の真似をしてお湯を少しずつ、
コーヒーを淹れる。
「適当でいいんだよ」
いつかの彼の言葉を大切に、今日も。