King

こんな世界があるなんて知らなかった。

彼をギラギラ滾らせる場所。


タクシーの中、彼が私の脚をずっと触っていた。

ひざから少し上の太ももあたりを行ったり来たり。

スベスベだなって言いながら、だんだんと。


もっと奥まで触っていい?って(//∇//)

そんなの、してほしいに決まってるけど、

今日はダメ。

私、今日に限って、なんで今日なの。

また最初の気持ちがぶり返す。


出会った頃、タクシーの中の求愛が激しすぎて、

すごく恥ずかしくて困った話で笑った。

あの頃より彼はだいぶ落ち着いて、優しい。

私は相変わらずドキドキするけど、安心もしてる。

お互いを良く知って信頼が育った二人の歴史。


ところで彼から預かった財産がおそろしすぎて、

夜道で襲われないか、前後を警戒。

バッグを抱えて、心臓が破裂しそう。

全然人もいないけど、ホントに大丈夫?


誰もいないエスカレーターを降りて、扉を開く。

そしたら、そこには、人、人、人。

深夜に、中心地からタクシーで遠くまで。

ウソでしょーーー


着いたのは、23時くらいかな(寝る時間)。

真夜中の僻地(たぶん)で、ナニコレ??

圧倒されてしまった。


彼といると、不良になりそう。

って、本人も言っていた(笑)

食事もお酒も夜遊びも、刺激強め。

私、ちゃんと消化できるかしら…


彼には彼の理論がある。

魔術みたいな手の動き。ナニソレ??

私は隣でハンドパワーを送るのみ。

あとは、テーブルの下でレッグパワーも送る。

→いつでも甘えたいの。


深夜になっても彼の集中が途切れる気配はなく、

好きとは言え、よく気持ちが続く。


客観的に見て、もう脳みそ動いてないなって、

そうしたらやめるから、言ってくれ。

だけど、私の脳みそが先にショート。


「ねえ、もう眠たい」


「あと少しな」


この会話を何度、繰り広げたことか。

満足気な彼がやっと帰ろうかって席を立った。

ほんとにほんとに、長かった…


「あー、腹減った。なんか食おう」


もうほんと、勘弁してください。

私、眠くて眠くてフラフラです。

早起きして飛行機に乗ってから、ほぼ24時間。


彼の腕を引っ張って、タクシー乗り場へ。

もう寝る。何と言われようと寝る。

お願い、これ以上は何も無理。


なのにタクシーを降りたあと、近くのコンビニへ。

ちょっとカップラーメンを食べるって寄り道。

ねえーーーーー。眠いよー!!!


たぶん寝たの、5時過ぎてた…

夜ふかし最高。

つらくて、楽しくて、笑っちゃう。