オシャンティ

彼とお買物中、私はチラリと悪口を言った。

自分のことを棚に上げて、

街でイチャイチャしてる中高年カップルの

ファッションとメイクについて。


ウキウキの気持ちは私も同じ。

彼と一緒にいるときは、女っぽい格好で、

彼に可愛いと思ってほしい。


だけど、若い格好すぎてたら恥ずかしい。

可愛くてセクシーかつ落ち着いてるって(→欲張り)、

最近どんな服着たらいいか、わからない。

そんな話。


彼も、「だよな」って言うかなって思った。

けど、違った。


「それは、自分が俺に会いたくて我慢してる時に、

見た目はどうあれ、幸せそうなカップルみて、

いいな、私も会いたいのにって、嫉妬だよ。

俺は、可愛い格好してるの、いいと思うよ。

年齢とかじゃなくて、似合ってればいいだろ」


優しくない?超カッコ良くない?


私が吐いたtoxinは無事、中和されてしまった。


確かに、他人がどんな格好して歩いてても、

私には関係ない。

それなのにそんなことを言ったのは、

幸せな時間を過ごしてる人へのやっかみか。


私がダークサイドに落ちたとき、

彼はひょいっと引き上げてくれる。

そういうところが好き。

彼の許容の枠は、とても広い。


それにしても、着たい服と着た自分に溝がある。

かつてのオシャレ番長は、影も形もなくなった。

ハイヒール履くと、次の日に筋肉痛になる始末…

やっぱりオシャレして、毎日出勤するかなぁ。


オシャレは、筋トレに似ている。

継続が大事。

サボると衰える。

似合う服は日々移り変わる。

UFO

超久しぶりに彼とデート。


すごく待ち遠しい日がやっと来たというのに、

彼はいつも変わらずの雰囲気。


おー、久しぶりだね、の後の彼は。


「ちょっと爪切る」って、パチンパチン。

「あー、腹減った。何食べる?今すぐ行こう」


これはこれで、感動の再会(笑)

嬉しいけど緊張してたから、こんなラフな感じに

ちょっとホッとしたり。


小雨が降っていて、相合傘で歩く。

下から見上げた高いビルには展望台があって、

後で行く?あっちの庭も見に行きたい?

とかって、観光は嫌いじゃなかった?


背が高い彼と、大きな傘の下に二人きり。

傘の中にギュッと抱き寄せてくれる。

雨よ、サンキュー!!!

やーん、会うなり優しくて惚れてまう…


ランチから、ビールでカンパイ。

写真を撮ってくれた。

私の目がハートすぎてウケる。

彼ラブなのが、その場の全員にバレそう。

お酒を飲みつつ、彼の大変だった仕事の話。

人に働いてもらうって、一見ラクそうで全然違う。


お腹いっぱいの後、ベンツのお店に寄った。

展示してるベンツに乗り込んで、

運転席の彼、カッコいいんですけど。

大きい彼には大きなベンツが良く似合う。

このまま、ドライブできたら素敵だな。


お茶をして、洋服屋さんをプラプラと。

こういうの、今まであんまりなかったかも。

彼と一緒の時間がたっぷりあって、

エスカレーターに乗ってるだけで、嬉しかった。


「これ、いいんじゃない?」とか、

「いいけど、胸開きすぎじゃない?」とか、

そういえば、彼の好みの洋服って、

実は全然知らなくて、そのことに驚いた。

好きな下着は知ってるのにね(笑)


手を繋いで、展望台でミステリーツアーまで。

お互いの推理を話し合ってゾクゾクした。


こういう時間って、たまらなく贅沢。

時間金持ちとは、このことよ。