Stay alive

いつか行けたらいいねって言っていた。

まさか、こんな早く叶うとは。


彼とは現地待ち合わせ。


「空港着いたよ」

「タクシー乗ったよ」

「ホテルに着いたよ」


こんなやり取り、サイコーじゃない?

車の揺れで酔いつつ、幸せセンサーは全開。

もうすぐ会える。

二人で来るのは初めての場所。


私のほうが早く着いて、彼の到着まで、

シャワーを浴びてベタベタを流した。

早く会いたい。

会ったらすぐに押し倒してしまいたい。


なのに、生理が始まったの(涙)

こんなに長い間彼と一緒に過ごせるなんて、

滅多にないチャンスなのよう。

血が出てフラフラして、頭が痛い。

元気に会いたいのに、体調はイマイチ。

ついでに、どしゃ降り、低気圧に車酔い。

どれもこれも、なんで今日なの?


彼が来る前に、ドラッグストアで生理用品を

買いたかった。

けど、もってる現金は1000円だけ。

1000円だけ持って飛行機乗るって、どうなのよ。

カードが使えなかったらどうするの?

それに、どしゃ降りの中、傘もない。


空港から直接タクシーでホテルに来て、

地理関係も全くわからない。

目が回る…


楽しみが大きかったぶん、不安も増す。

無計画すぎて、心細さが半端なし。


無事に彼が到着して欲しい。


早く、早く、会いたいよ。

Capacity

お風呂にお湯を溜める間、ずっと見張ってたのに、

なぜかアッチッチの熱湯風呂になってしまった。


彼がお水を勢いよくかき混ぜてくれて、

結局、お湯加減奉行の登場。

ここは私が、良いお湯加減のお風呂を溜めて、

はー、気持ちいいって思ってほしかったのに。


二人でお湯に浸かって、私の傷あとを見せてって。

彼はそれをそっと撫でて、首とうなじも。

エッチな感じではなくて、優しくて幸せ。

こうしてコンプレックスを彼に見せて、

受け入れてもらって、また少し。


眠る時、腕の中にいれてくれる。

ギュウって優しく、おやすみを言う。

この瞬間が大好き。

眠ってしまうのがもったいない。

だけど寝落ちそうの、スキマの安心。


翌朝は、彼の大事なウェブミーティング。

ラウンジでお茶でもしててって言われたのに、

部屋を出そびれた。

「存在を消して」って忍者レベルのリクエスト。


静かにしすぎて、寝入ってしまった。

彼のビジネストーク、好きなのに。

彼は喉にも脳みそがある。


ぼんやり寝ぼけていた会議の終わり。

彼がコーヒーを淹れてくれて、ベッドで寝てる私に

「はい、どうぞ」って。

このお姫様スタイル、超嬉しい!!

寝ぼけてて良かった。

覚醒してたら、キャーーって叫んだかも(≧∀≦)


どうしたらもっと一緒にいられる?


彼は、このくらいのほうがいいよって、

近付きすぎると上手くいかないって。


恋愛経験豊富な彼がそう言うなら

そうなのかな。


だけど私はいつだって、マンネリするほどずっと、

彼ともっと一緒にいたいと思う。

いつかきっと。