四季

雑踏から急にしーんと二人きり。


高い所から綺麗な夕焼けに見とれて、

それはそれは綺麗でうっとりしたんだけど、

静かすぎて緊張する…


まだ私は彼と二人きりに馴染んでない。

彼が私に触るたび、ドキドキが止まらない。

どうしていいか、何か話題がないかしら?

「コーヒー飲む?」って聞いても、

いらないって言う。


もう大人だし、彼と長い間付き合ってるのに、

ホントに毎度、こういう時どうしたらいいの。

彼はベッドにゴロンと横になって、

私は隣りに座ったり、立ち上がってウロウロしたり。


いつの間にか陽はとっぷり暮れていた。

車の赤いテールランプの行列がゆらゆら綺麗。

けど、さすがに外の景色の話じゃ間がもたない。


彼はケータイに釘付け。

時々私を見て、普通の顔して、

「する?」とか言って、照れるじゃん。

そんなのしたいに決まってるのよ。

けど、ここから先どうすれば?


ドキドキしすぎて苦しくなって、

外に散歩でも行く?ってウラハラな提案をした。

そしたら、昼から焼肉食べてお腹空かない彼が、

サウナでさっぱりするか?って。


久しぶりに会えて、やっと二人きりになれたのに、

それじゃ、男と女で分かれてるじゃん。

バラバラに離ればなれになっちゃうじゃん。


けど、ドキドキを収めたい。


会ったばっかりだけど、いったん解散(笑)

夜の部に向けて、呼吸を整えるのだ。

Love the life you live

…公開する順番間違えた(笑)

ホントはこれから始めたかった。

HBDのお祝いの話。


また一緒にお祝いできるのが嬉しい。

けど、相変わらず待ち合わせが上手にできない…

怒ってるよね?

顔がめちゃくちゃしかめ面。


無言でカフェに入るなり、仏頂面で

「アイスコーヒーおごって」って、ほらね。

仁王様が怒っていらっしゃる。


「会いたかった」とか言いたかったけど、

今それを言ったら、空気読め!って火に油。

黙っとこう(笑)

ビジネスの街でビジネスの話から。

何やら新しい仕事の始まり。

そういう話は大好き。


仕事は、良い話もそうじゃない話も。

彼は仕事でイライラすることも沢山あるけど、

嫌じゃないって言っていた。

それが私には新発見。

イライラとイヤってイコールじゃないんだ。

そこを切り離せるって、新しい。

私はイライラするから仕事が嫌いと思ってた。

目から鱗だった。

なんだか、新しい気持ちで仕事ができそうで。


彼は言ってた。


「仕事は、やらされてやるものじゃない。

ダンサーが恥ずかしがって嫌々踊ってたら、

それを観て、感動する観客がいるか?

魂から溢れる情熱みたいなのを感じて、

それで人の心は動くんだよ。」


ついこの前、CEOが言っていた。

「ここでは、ただお金のために働くのではなく、

人生のために働く場であってほしい。」


その二つがリンクして、勝手に感動していた。


彼も私も20代の頃から働いていた街。

そこに、このタイミングで彼と歩いてる。

今日、彼の仕事の話が聞けて良かった。


嬉しくて目頭熱くなっちゃって、

ホントはすぐにぎゅうっとしたかったけど、

思いきり我慢した。

まだ明るいビジネス街。

夜はこれから。