待ち時間

8月の終わり、
彼に、お別れしようって言った。
ケンカじゃなくて、ちゃんと。


彼を待ち続けたところで、
彼の気持ちは戻らない気がして、
なあなあで時間ばかり経過して、
彼が最初に言った、生きてて良かったと
思う瞬間をたくさんシェアしようってやつ。
このまま付き合ってても、シェアできなそう。
そう思ったから。


そしたら彼の答えは、
「9月末まで時間ください」


1か月以上、まだ待つの。
これは想定外の回答だった。


やっと諦める覚悟をして
やっとの思いで言ったのに
まだ、待つの。


1年待ったのにくらべれば、1か月は短いけど
前にケンカ別れした時よりずっと
落ち着いて話しちゃった分、
お別れがリアル。


これから1か月、ずっと泣いちゃいそう。


仕事に行く車の中で
愛しのエリーが流れると。
ソファでテレビ見てるときにふと、
彼のひざの上を思い出すと。


朝起きても、夜寝ても。
彼とのお別れのカウントダウンが
1か月も続くって、つらいなあ。


だけど、彼が私と別れる準備に
1か月必要だって言うのなら、待つよ。


子供すぎる私は、上手に付き合えなかったけど、
彼を大好きだったし、今もとても愛してる。


この前も、急な坂道を下るとき。
私のサンダルで行けるかって確認してくれて、
そういうところが大好きだった。


彼の優しさは、それが優しさだって
気付くのにも時間かかるくらいさり気なくて、
知らない間に受け止めてくれてるから、
その時に、ありがとうって言えない。
私が鈍感すぎるのか、彼がさり気なすぎるのか、
とにかく、そういうところ、とても素敵だった。


ちゃんと別れるの苦手だな。
彼の浮気を見つけて、もう大嫌いって、
勢いでピャーっと飛び出すほうが、私らしい。


涙が枯れてほしいけど、
お水飲んで水分補給しちゃうから、
次々ぽろぽろ出ちゃうんだよね。


好きで仕方ないから、
泣いたって別にいいじゃん。
大好きな人と別れるなんて、
辛くて悲しいに決まってる。
ちゃんと諦めがつくその日まで、泣いていいの。

センチメンタルジャーニー

彼は、センチメンタルらしい。
お盆だから。


お盆に私の父が戻ってきたか?って聞いてくれた。


彼は彼のお父さんのお誕生日を毎年ちゃんと
お祝いしていて、お盆も電話したって。
彼が話してくれる彼のお父さんの話が大好きで、
彼のお父さんが元気だって聞くと、私も嬉しい。
元気で長生きしていてほしい。


そうやって家族を大切にするところ、
毎日感謝して生きてるところ、
できそうでなかなかできないそういうことを
コツコツ積み上げているところ。


お盆とかお正月とか、彼が家族行事するとき、
私はその話を聞くのが好き。
そういう節目節目をちゃんと迎える彼のこと。


でも彼は、何でセンチメンタルなんだろ?


彼に、sweet memoriesを歌う私の動画を送った。
爆笑して元気になってほしかった。


何年も前、彼が取引先の人とバーで飲んでた時に
この歌が流れて、その人も彼も、
昔の恋を思い出して、切なくお酒飲んだって。
その話を私はなぜか今も忘れられずにいた。
私はそんな切ない想いをしたことないけど、
まぁ、彼と別れてた時にちょっとはしたけど、
熟成しなかったし…→良かった(笑)


そうして、年輪を重ねて、そういうの全部で今の彼。
安定していて、ブレず、堂々と。
私はそんな恋の年輪はないけど、
そのぶん、スイスイと上に伸びて、
枝をいっぱい広げて、風が吹くたび、
ユラユラ揺れる。
風が強いと、彼にも枝葉がバシバシ当たる。


センチメンタルが溢れる彼と、
センチメンタルが足りない私。
ぴったり♡


またダーリンて呼びたいけど。
いいのかなってまだ少し。


ゆらゆら、センチメンタル。