スナイパー

不機嫌な彼の火に油。

無防備な時に不意打ちで、

突き放す言葉にどうしていいのか、

火傷でヒリヒリ痛かった。


けど、今は不機嫌だって、教えてくれた。

それでホッとして、ちょっと嬉しくなった。

そんな風にその時の感情を教えてくれたの、

今まで全然なかったから。


あ、私が失敗したなってわかった。

子供と同じ。

いつでも自分に注意を向けてもらえる前提の

一方通行コミュニケーション。


子供ならOKでも、彼と私は大人同士。

内容がないよー通信にも、

彼は律儀に返事しようとしてくれるから、

余計煩わせてるんだと思う。


すみま千円。

気をつけよう。

でもちょっと、ほくそ笑んだ。


不機嫌な時や、落ち込んでる時に、

そのままでいられるってラクだよね。

それにそれを話せるってすごくいい。

リラックスして心がぷしゅーっと緩むじゃん。


この前は、私たち別れてないって言ってた。

はて?そうだっけ?


彼も子供みたいだし(笑)


私が会いたいって言って、

押し掛けられても気が乗らないって。

彼のタイミングで会うんだって。


そうだよね、

彼のタイミングがいいよね。

ガツガツされたら怖いよね(笑)


だけど、そうは言っても彼のこと、

大好きすぎて、隙があれば襲いたい。

遠くから照準合わせて、狙おうかな。


ダーリン。

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神楽坂へ。
行きは遅れそうで、ダッシュで坂道を登った。
帰り道にふと思い出した。


そういえばずーっと前、彼と来たことがあった。


その日は後輩の結婚式で、新郎の後輩より、
新婦と新婦のお父さんに釘づけだった。
自分の父のことを考えて寂しくなってしまった。


そのあと飄々とした彼の姿を見て、
すごく安心したんだった。
連絡が遅すぎるって怒られて(笑)
イカ食べてビール飲んで、
ゲームセンターで、カーレース。


神楽坂を下りながら、
ついこの前のことのようにくっきりと。
何年も前の事なのに、変なの。


このゲームセンターかな?って前を通り過ぎて、
そもそもこの道だったかな?ってあやふやで、
その時は酔っ払って彼の歩くまま歩いたから。
だけど大通りに出たときに、ブワっと、
その時の景色と気持ちがフラッシュバックした。


彼はタクシーをつかまえて、私は電車。
ほんとはそのまま一緒に帰りたかったこと。
バイバイしたくなかったこと。

たくさん笑って楽しくて元気が出たこと。


タイムスリップみたいでびっくりした。
家に着いても不思議な気分だった。
ビールを買いだめしておいて良かった。
プシュっとあけて、グラスに注いで、
ぐんぐん飲んで、瞬きをしたら、
両目から涙がポロッとひとつずつ。


もうダメ。
今日は溢れちゃう。




キスして抱きしめて(from THE TOUR OF MISIA 2003 KISS IN THE SKY IN SAPPORO DOME Live Ver.)